懸念されていた10月10日の北朝鮮リスクに何も起こらず、日経平均が21年ぶりの高値を付けて全体的に上がった中、日本の有事関連銘柄(石川製作所など)が大きく下落しましたが、それと一緒にサンリオ(8136)が下方修正と減配を発表し暴落しました。
サンリオと言えば誰もが知っているキティちゃんのキャラクターで有名ですが、どうも最近は業績が芳しくなかったようです。
優待あり、高配当(減配前で3.77%の予想)、必要投資金額もお手頃と三拍子揃っていただけに個人ホルダーも多かったのではと思います。
同じく、高配当銘柄を中心に買っている私としても、今回のケースはあまり他人事とは思えなかったので、もう少し掘り下げて分析してみます。
サンリオ(8136)の日足チャート
まずは2017年10月11日時点の日足チャートから見てみます。
サンリオは大きく三段階にわけて下落をしているようですが、最初は8/2に大きく窓を開て下落。その後は徐々に戻り始め9/26付近で窓を埋め、9/27にまた大きく窓を開て下落。
そして、10/10の日本株式市場がクローズした後に発表された業績の下方修正を受けて、10/11はまた窓を開て下落という流れです。
やっぱり悪材料は引けてから発表される傾向が強いんですかね。
前回、なぜ2回も窓が空いているのかを調べきれていませんが、チャート的にはあまり嬉しくない形だと思います。
ちなみに下方修正のIR情報はこちらをご覧ください。
サンリオは高配当銘柄だったけど業績が芳しくなかった
サンリオは減配発表前は、予想利回りが3%以上ある高配当銘柄だったのですが、業績は芳しくありませんでした。
高配当銘柄でポートフォリオを組むという戦略を計画した時に、この事が引っかかってサンリオは見送ったのですが、連結決算推移を見ると一目瞭然です。営業利益が大幅に減少しているのは見逃せません。
しかし、サンリオのROEは高いです。ROEは10%以上が良いとされていますが、3期前は20%もあった事を考えれば見送りという判断が出来たのかもしれません。
指標の比較は細かくやっていなかったので、今後は必ず見比べるという事を教訓にしたいと思います。
月足にはヘッド・アンド・ショルダーが出現しているが…
これはたまたま気付きましたが、月足には綺麗なヘッド・アンド・ショルダー(三山、三尊天井)が出来ていました。
これが完成したのは暫く前ですし、月足なので急にどうなるというのは無いと思いますが、日足の下窓といいあまり良いチャートとは思えないです。
ヘッド・アンド・ショルダーの見方は、ネックライン(2,500円位?)からトップまでの値幅分が下がると言われているのですが、ここまで綺麗なヘッド・アンド・ショルダーは見たことがないので今後が気になります。
テクニカル分析については賛否両論はありますが、覚えておいて損はないと思いますのでテクニカル分析の手法が気になる方は下記の本がオススメです。
サンリオの復活はあるか?
最後にサンリオの株価復活はあるのかについて考察です。
発表されたニュースを見ると、下方修正の理由が書いています。その中で気になったのが下記です。
- 国内事業の低迷(ライセンス、グッズ販売)
- 北米事業の持ち直しが来期にずれ込んだ
- 中国、香港、ASEANでのライセンス事業は好調
- テーマパーク事業は好調(サンリオピューロランド?)
- 減配後は55円の予想
国内事業は引き続き低迷を見込んでいるようですが、海外は持ち直す可能性が十分にありそうです。
また、テーマパーク事業は好調とあるので多摩にあるサンリオピューロランドの事かなと思うのですが、あの立地条件で意外にも好調なようです。
2016年度の来場者数は180万人を突破したそうで、これは過去2番目の来場者数になるとのこと。関東圏には東京ディズニーランド等の競合が多い中での増加は凄いです。
近年、サンリオピューロランドはコスプレ(こすぷれふぇすた)のイベントにも力を入れていて、これが好評なようなのでこういうイベント効果もあるのかもしれません。
コスプレイベントは東京ディズニーランドもやっていますが、こちらはディズニー以外のコスプレ禁止という厳しい条件があるため、サンリオピューロランドの方へ行くというコスプレイヤーの意見もあります。
また、減配したとはいえまだ配当はあります。
期末配当が『40円→15円』に下がり合計で55円(2.87%)となる予想ですが、来期もこれを維持できるようであればこれ以上大きくは下がらないのではと考えています。
やはり、キャラクターライセンスが強力ですし、オンリーワンの存在なので注目はしておきたいと思います。
チャートの不吉なテクニカルよりも、下方修正と減配ニュースが株価には一番効くみたいなので、高配当銘柄は深く調べてから買いたいですね。
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