資産は現金で安全に持っておくかそれとも株式で持ってリターンを狙うか…
長期保有する資産は現金と株式どちらが良いのかを真剣に考えてみたのでその事について書きたいと思います。
現金と株式それぞれのメリット・デメリットを知る
つい最近まで殆どの資産を現金として持ってましたが、まずはそれぞれのメリットとデメリットについて考えを書きます。
なるべく理解しやすいようにシンプルに書きますが、最近勉強中の初心者意見という事でよろしくお願いします…
現金資産のメリットとデメリット
現金資産とは銀行預金の事を主に指しますが、ここでは元本割れの恐れが少ない個人向け国債もまとめて現金資産として考えます。
資産をこれらの形で保有するメリットとしてはなんと行っても『安全性』で、残高がが目減りしないという安心感があります。
デメリットはインフレに弱いという事で、日本国内で考えれば今日の100円は来年も100円ですが、世界で考えると今日は100円でも明日は90円かもしれないという事が起こります。
証券口座を営業経由で開設した当時この事をひっきりなしに言われて『だから投資しろ』って言われていたのですが、初心者だった私には何の事がさっぱり。
しかし、海外旅行に行ってみるとわかるのですが、国によっては現金の価値が低くて物を買うにも沢山の現金が必要になったりします。
とくにこれを強く思ったのがアメリカで、
- まずドルへの両替で現金価値が目減りする(1$=100円が等価だと考えると円安時はその分マイナス)
- 物価が日本より高く現金の消費が激しい(通貨差で10%、物価差で10%あれば何かする度に計20%が飛ぶ)
というのを感じました。
そしてこれは日本国内にいても実は感じられて、日々消費しているような食品や日用品は以前より値上がりしているのも多いです。
国内で消費する多くは輸入に頼っているので日本の経済は全く変わらないとしても、世界がインフレ傾向にあるのであればその分が知らず知らずのうちに消費者の重しになってくるという事ですね。
恥ずかしながらこの歳になってようやく理解しました(笑)
まとめると、現金資産は数字上は減らず安全性が最大のメリットですが、デメリットは世界経済に左右されると実質的な価値が落ちてしまう可能性があるという事になります。
株式資産のメリットとデメリット
次は株式です。
株式のメリットはその株式証券の評価が上がる事や株式配当を貰う事による資産価値の増大で、デメリットはその反対に評価が下がる事による資産価値の減少というのがあげられます。
また、会社の倒産により株式証券が紙くずになってしまう恐れや、世界恐慌等のリスクに巻き込まれて資産価値が大幅に減少するという事も挙げられます。
つまり、現金に比べハイリスク・ハイリターンの資産だと言えます。
では何故、大切な資産を株式に何かで保有するのかと言うとそれはやはり『インフレに対する対策』じゃないでしょうか?
現金も保有していれば僅かながら金利が付きますが、株式は評価額の上昇以外にも『株式配当』がありその利回りは現金預金の比じゃありません。
株式配当は無配の企業もありますが、基本的には『会社が儲かる=株式配当が貰える』という図式で、景気が良ければ配当額も上がったり株式証券自体の価値も上がりこのインフレに追随できるような形になっています。
10年物の個人向け国債の金利は現在ほぼ最低の0.05%ですが、配当利回り3%の株を買って貰い続ける事ができれば、10年でこれくらい差がでます。
資産 | 金額 | 利回り | 配当 | 10年後 |
---|---|---|---|---|
個人向け国債 | 100万円 | 0.05% | 500円 | 5,000円 |
株式 | 100万円 | 3% | 30,000円 | 300,000円 |
資産は100万円、税金、複利を全く考慮せずに出した試算で25万円もの開きがあります。
個人向け国債の10年物は変動金利なので今後上昇する可能性もありますが、現状でそれを期待するのは少し非現実的かと思います。また、銀行預金の場合はこれ以下です。
一方、株式の場合は減配する事なく配当を貰い続ける事ができるか?や、その時点での評価益はどのようになっているか?等の問題はあるものの、比べ物にならない位のリターンが見込めます。
つまり、よく言われる『コツコツ貯金』って長期保有としては不利な面が多すぎる方法なのではと思いました。
なのでリスクは確かにありますが、将来の事を考えてあえてリスクを犯しリターンを取りに行こうかと考えました。
私の株式投資戦略について
上記で長期保有なら現金より株式の方が有利と結論付けましたが、次にどのような投資戦略で行くかを書きたいと思います。
この結論に至ったのは海外旅行に行って身を持ってわかった『インフレリスク』だけじゃなく、ジェレミー・シーゲル著の『株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす』の影響もあります。
これは長期投資を行っている方のブログを読んでいると必ずと言っていい程出てくる本で、長期投資を考えている方は是非読んだ方が良い本になっています。
ただ、この本に忠実に従う方針ではなく今保有している現金以外の資産も上手く活用しながら株式投資戦略を組み立てて行きます。
まず、考えた日本株式の投資戦略はこのような感じです。
- 市場は東証一部上場に限定
- 増配が期待できるか高配当銘柄である事(配当利回り目標は3.5%以上)
- 割安である事
- 事業内容・財務がしっかりとしている事
- 限界まで売らない、下がったら押し目と見て買い増し
- 配当金は再投資する事
- 投資期間は20年に設定
- 銘柄は分散する
この戦略を簡単に説明すると『安定企業から配当金を貰い続けそれを再投資し株式ポートフォリオを拡大していく』というシンプルな計画となります。
例えば、100万円を配当利回り3%で運用できれば、1年目は103万円、2年目は106.09万円、3年目は109.27円という具合に利益が利益を産んでいくという複利効果が期待できます。
一方、将来評価額が下がっている可能性や、上場廃止、配当減配等のリスクを無視は出来ませんが、これは配当を貰い続ける事ができそうな安定企業を選ぶ事、大きく下がったら買い増しをして更に利回り上昇を狙う事、銘柄は分散する事等で対処します。
日経平均で見てしまうと昔の株価にまだ戻っていないと言われますが、個別銘柄で見ていけば順調に上昇している所も多いですし、配当も出し続けている所も沢山あります。
投資期間はひとまず20年としましたが、長くなればなるほど貰う配当総額が膨らむので、途中多少は出るであろう損失にも対応できます。
現在のポートフォリオ
上記戦略を元に今月から組み立ててみたポートフォリオを公開します。
実はこれを考えるまでは『知っっている所の株を買う』のと『優待狙い』で適当に株を買っていたためそれがまだ組み込んであります。
銘柄名 | 平均取得単価 | 株数 | 予想配当 | 予想利回り |
---|---|---|---|---|
積水ハウス(1928) | 1,851.16 | 200 | 75 | 4.05% |
ビックカメラ(3048) | 1,290.94 | 100 | 12 | 0.93% |
日本郵政(6178) | 1,337.35 | 200 | 50 | 3.74% |
日産自(7201) | 1,091.94 | 300 | 53 | 4.85% |
コンドーテック(7438) | 1,009.16 | 600 | 24 | 2.38% |
東都水産(8038) | 1,942.94 | 100 | 60 | 3.09% |
イオン(8267) | 1,624.62 | 1000 | 30 | 1.85% |
みずほ(8411) | 188.7 | 10000 | 7.5 | 3.97% |
日立キャピ(8586) | 2,473.70 | 100 | 86 | 3.48% |
東京海上(8766) | 4,220.32 | 100 | 160 | 3.79% |
ANA(9202) | 410.24 | 1000 | 6 | 1.46% |
NTTドコモ(9437) | 2,516.82 | 200 | 100 | 3.97% |
ヤマダ電機(9831) | 589.35 | 100 | 18 | 3.05% |
伊藤忠商事(8001) | 1,782 | 200 | 64 | 3.59% |
これで予想通り配当がでれば3.12%の利回りとなる予定です。
ビックカメラ、ヤマダ電機、コンドーテック、ANA、イオンは優待目的で以前から保有で、ANA、イオンは今後処分予定です。
みずほはこの戦略を考える前に買った銘柄で今後も保有はするつもりですが、このポートフォリオの中では沢山買っている方なので暫くは触らない予定です。
その他は9/8付近の北朝鮮問題で株が下がった辺りで買ってみました。一旦はいい押し目を拾えたかな?という感じです。
また、一旦は現状の高配当銘柄でポートフォリオを組み期待できる配当利回りを高めていますが、今後は『増配&株価上昇』が期待出来そうな銘柄も探していくつもりです。
まとめ
以上の事から私は長期保有なら『株式が有利』と結論を出しました。
ただ、『卵は一つのカゴに盛るな』という格言があるように日本株以外にも資産は分散させるつもりです。
日本株が一番割合が多いですが他には、
- 米国株(ETF)
- 投資信託(インデックス投信)
- 個人向け国債
という感じです。
投資信託と日本株、米国株は被っているので分散効果は低いもののインデックスと個別銘柄で分散し、あとは防衛資金として引き続き個人向け国債を保有するつもりです。
幸い、ここ数年は株が勝ちやすい状況だったようで、『知ってる会社の株を買おう』だけでも利益を出すことが出来ました。
ただし今後はわからないので浮き沈みがあるかもしれませんが、上記戦略に乗っ取り長期投資してみようと思ってます。
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